「会社概要ページを投稿とは違う見た目にしたい」 「LPだけヘッダーやフッターを外したい」 「管理画面からテンプレートを選べたら便利なのに…」
そんな要望に応えてくれるのが、固定ページ専用のテンプレートです。
今回は、WordPressの固定ページ(Page投稿)に対して、オリジナルテンプレートを作る方法とその活用術を学びます。
目次
今回のゴール
- 固定ページにテンプレートを割り当てる方法を理解する
page.php
・page-{スラッグ}.php
の役割を知るTemplate Name:
を使って、管理画面で選べるテンプレートを作成する
1. 固定ページテンプレートとは?
WordPressでは、固定ページを表示するためのテンプレートとして page.php
が用意されます。
your-theme/
├── page.php ← 固定ページの標準テンプレート
├── single.php
├── archive.php
└── index.php
💡 page.php
がないと、index.php
が代用されます。
2. 特定のページだけ見た目を変えるには?
固定ページの中でも「このページだけデザインを変えたい」ときに便利なのが…
✅ カスタムテンプレートファイル
ファイル先頭に Template Name:
を書くだけで、管理画面の「テンプレート」欄から選択できるようになります。
<?php
/**
* Template Name: 会社概要ページ
* ↑この行を記述することで、管理画面からテンプレートとして選択可能になる
*/
get_header(); // ヘッダー(header.php)を読み込む
?>
<main>
<h1>会社概要</h1>
<div class="page-content">
<?php
// 本文(固定ページの内容)を出力
the_content();
?>
</div>
</main>
<?php
get_footer(); // フッター(footer.php)を読み込む
?>
📁このファイルを page-company.php
のような名前で、テーマ直下に保存しましょう。
3. WordPressのテンプレート階層と優先順位
WordPressは以下の順番でテンプレートを探します👇
テンプレート名 | 優先度 | 対象 |
---|---|---|
page-about.php | ★★★★ | スラッグが about のページ |
page-123.php | ★★★☆ | IDが123のページ |
page.php | ★★☆☆ | 共通固定ページ用 |
index.php | ★☆☆☆ | 最後の手段(全体) |
💡スラッグがわかっている場合は、page-{slug}.php
の活用もおすすめです。
4. 実際によく使われる例
用途 | テンプレート設計のコツ |
---|---|
会社概要 | シンプルなレイアウト+1カラム |
サービス紹介 | セクション分け+アイコンや図解 |
ランディングページ | get_header() なしでフルカスタム |
スタッフ紹介ページ | カスタムフィールド+顔写真+略歴の表示 |
店舗案内 | Google Map埋め込み+営業時間欄 |
5. よくある注意点
- ファイルは必ず UTF-8(BOMなし) で保存すること
Template Name:
の コロン後は半角スペース必須- テンプレートを変更後、キャッシュが効いて反映されないことも → 一度「下書き保存」や再読み込みで解決することあり
✅ まとめ
やりたいこと | 方法 |
---|---|
全固定ページ共通テンプレート | page.php を使う |
特定スラッグに対応 | page-about.php を作る |
自由に管理画面から選びたい | Template Name: コメントで命名 |
🔍 さらに深掘りしたい人向け
- ACF(Advanced Custom Fields)と併用 → 管理画面から柔軟にコンテンツ入力可能
is_page()
を使って特定ページだけ処理を変えるget_template_part()
を活用して部品を分けると、保守性アップ
📝 次回予告
次回は、**header.php
における「HTMLヘッダーの最適化」**をテーマに、
<title>
タグとOGP設定- SNSシェア用のメタ情報
- ファビコンの設置
など、「フロントエンドに効く <head>
設計」について深掘りしていきます!